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Macintosh版『天高く猫眠る星』 -あとがきにかえて- |
最初の松5版が出てから、もうかなりの年月が経ってしまいました。手書きで回覧していたのは、まだフレーバーハウスがあった頃だぞ。いったい何年前だ??
そもそものスタートは、私が佛木くんと三好くんの2人に何か小説のネタはないかと持ちかけたことにあります。2人はさっそく私のためにいくつかの設定を与えてくれました。その中にはおもしろい物もありましたし、事情により使えなかった物もありました。私はそれらの設定をこねくり回し、肉付けをして一つの形に仕上げていったのです。また、指田くんには途中から科学考証やメカ設定などを担当してもらい、しまいにはワープロ打ちまでお願いしてしまいました。彼の素晴らしいキーボードさばきがなかったら、(ま、誤変換は多かったにせよ・・・)ここまでこれなかったと思います。そして、私にMacintoshの使い方を教え、EG
Wordでの整形から印刷までを担当してくれた下村くんもご苦労さまでした。
でも、最初に「最果ての道を越えて」を書いていたときには、まさかこんな大作になるとは思っても見なかったです。本当にこの一話だけで終わるつもりだったんですから。それが気がついたら、全五話にもなる作品ですから、完全に豚もおだてりゃなんとやらの典型のような奴ですね、わたしゃ・・・。まぁ、それだけ期待してくれていた読者がいたからということになるわけですが、本当に待たせてしまったという気がしてなりません。この点は深くお詫びいたします。また、不幸にも執筆環境が某98系からMacへ移ってしまったことで、今回のディスク配布では読めないという人が出てしまったことも併せてお詫びします。印刷版が出るまでもう少し待って下さいね。
全五話を読んだ後なら、何人かはこの小説が変な構成をしていることに気がつくでしょう。もちろん、変だと思ったあなたが正しいのですが。もともと、最初の第一話を書いていた時点で五話構成になるとは思っていなかったんです。第二話目の「猫が溜息つくときは」は、漠然と第一話で書き忘れたエピソードをまとめたものだし、第三話目の「心を一つに、奇跡を抱いて」と第四話目の「いま思い出を記憶に返して」は番外編だったんです。
第一話を書き終えた後、妙に評判が良かったもので、調子に乗って中途半端のまま第二話を出してしまったことから、話しが中途半端の状態になってしまい、続編を出す必要が生じてしまったのです。その時点で番外編としてのエピソードは頭の中にいくつかあったため、それらを利用して第三話と第四話を書いたのです。結果的には時間が進んだり戻ったりと多少ややっこしい小説になってしまいました。おかげで第五話の「天高く猫眠る星」を書くときには、かなりの設定変更と伏線修正に追われることになってしまいました。ただ、一人称の文章になったり、三人称の文章になったりするのは、単に作者が文章能力が低いからなので許してやって下さい。たぶん、これはこの先も直りません。
この小説に関わってくれた多くの人、またほぼ実名で登場してくれている人、この場を借りて感謝したいと思います。ありがとうございます。自分と同じ名前のキャラクターが気に入らなくても、それはあくまで小説の中のキャラクターのお話しです。あなたのことを言っているのではありませんから、後で文句なんて言ってこないで下さいね。そして、これは確実にもう直しようがありませんからと言っておきます。世の中そういうもんだよぉ。
最後に、もし、まだつきあって下さる気がありましたなら、第二部「空翔ける羊飼いの群れ」シリーズもよろしくお願いします。
平成6年5月1日
PDF版のあとがきはこちらから |
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