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  Macintosh版『空翔ける羊飼いの群れ』 -あとがきにかえて-
 第一部の「天高く猫眠る星」から約3年後の話しだと思って下さい。読んでいると、えっ…?と思うことがあるかもしれませんが、それは作者の文章能力が低いせいです。読み手側の読解力でカバーして下さい。

 今回はあまりキャティは出てきませんでした。どちらかというとPOWLAのことを書きたかったんです。これは第一部を書いている最中から感じていることでした。せっかく指田くんに細かい設定までしてもらったPOWLAだったのですが、第一部ではあまり表立って使われていないことが不満でした。でも、そうすると舞台はほとんど地球ということになるので、必然的にキャティは出てこないことになります。それで、第二部のシリーズタイトルが「天高く猫眠る星」から変わったんです。

 で、なんで「空翔ける羊飼いの群れ」なのかって???実は私にもよく分かりません。最初のイメージとしては、ファズアースの住民が羊飼いという設定だったんです。で、一番最初にシリーズタイトルを付けるときに、「羊飼い」という単語を使おうとは思っていたのは覚えているのですが、それが最終的にどうしてこうなってしまったのかが分からないのです。まぁ、謎の一つということにでもしておいて下さい。

 今回の話しの中では、大きく分けて三つの話しが同時に進行していました。一つ目は三好少尉の話し、二つ目はPOWLAの話し、そして三つ目はファズアースの話しです。そして、それら三つの話しはお互いに干渉しあい、状況をより複雑にしてしまいました。この三つの話しをまとめる役目として登場せざる得なかったのが、元連邦委員長の和岐さんです。本当は出したくなかったんだけどね。逆に再登場の声が多かったのにも関わらず、今回は名前のみで登場しなかったのはソルトリバー博士です。次回は必ず登場させるからねぇ。

 しばらくは複雑な話しは書きたくないなというのが、今回書き上がった後の感想です。書いている本人が分からなくなってしまうもんですから・・・。というわけで、次回はかなりシンプルな構成になるでしょう。舞台は再びキャティに移ります。ただし、前半部分では新しい舞台も出てきますし、連邦政治局は大幅な人事異動が行われます。実はここで増えすぎた登場人物の整理をしようという魂胆だったりします。

 この小説に関わってくれた多くの人、またほぼ実名で登場してくれている人、この場を借りて感謝したいと思います。ありがとうございます。自分と同じ名前のキャラクターが気に入らなくても、それはあくまで小説の中のキャラクターのお話しです。あなたのことを言っているのではありませんから、後で文句なんて言ってこないで下さいね。そして、これは確実にもう直しようがありませんからと言っておきます。世の中そういうもんだよぉ。

 最後に、もし、まだつきあって下さる気がありましたなら、第三部「天高く猫眠る星2」シリーズでお会いしましょう。ただし、気長に待っていて下さいね。

                      平成6年5月1日

                  PDF版のあとがきはこちらから
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